TWO TREES FOR KOTO
2023年12月2日に、あしたの畑の活動にかねてより参加している香港を拠点とするアーティスト・作曲家のサムソン・ヤンと箏奏者のLEOによるパフォーマンスを初披露しました。
このパフォーマンスは、ヤンがLEOのために作曲した新譜であり、古典演奏から現代のテクノロジーを取り入れた箏の可能性を最大限に広げる活動を行なっているLEOに共感したヤンとヤンのアートに感銘を受けたLEOとの1日限りの共作です。
開催場所は、かつて奈良に都が定まるまで大陸との交流が盛んだったであろう港のひとつ、間人港の近く、2024年秋、あしたの畑のギャラリーとしてオープン予定の元絹織物工場、SEI TAIZAです。
日時
2023年12月2日(土)午後2時−3時
会場
SEI TAIZA(京丹後市丹後町間人3329)
主催
NPO法人TOMORROW、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
協力
NIPPON COLUMBIA CO.,LTD.
箏の起源は、今から 2500 年前、春秋戦国時代の古代中国まで遡り、奈良時代(8 世紀)に唐代の中国から日本に伝わったとされています。神聖な楽器として祭祀で用いられ始め、宮廷音楽を通して 愛好されてきた箏は、かつては絹糸の弦で演奏されていました。
今回のパフォーマンス会場となる京丹後は、絹織物産業の日本最大の産地であり、舞台となるのは、近年まで機織り機が並んでいた織物工房の建物。
作曲に際し、ヤンは中国と日本における箏の成り立ちについて丹念なリサーチを重ね、LEO が間人の地で演奏する箏曲を創作しました。古代、海を通じて大陸との豊かな交流が繰り広げられた地で、日本と香港という二つの文化が再び織りなす協和となっています。
楊嘉輝(サムソン・ヤン)
サウンド、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど、様々な分野を横断し活動するアーティスト。2013年プリンストン大学で作曲の博士号を取得。第57回ベネチア・ビエンナーレに香港代表(2017年)。BMW Art Journey Award(2015年)、アルス・エレクトロニカ・サウンドアート&デジタルミュージック部門準優勝(2019年)、第1回ウリ・シグ賞(2020年)。
アーティストウェブサイト:https://www.thismusicisfalse.com
LEO
9歳より箏を始める。くまもと全国邦楽コンクール史上最年少となる16歳で最優秀賞・文部科学大臣賞受賞。2021年藤倉大委嘱新作の箏協奏曲を世界初演。ブルーノート東京、サマーソニックなど箏奏者としては異例のステージにも登場している。出光音楽賞(2019年)、神奈川文化賞未来賞(2019年)、横浜文化賞文化・芸術奨励賞(2023年)受賞。
アーティストウェブサイト:https://www.leokonno.com