「豆と海藻」
気候変動、温暖化、少子高齢化が進む日本の未来の食卓をワークショップを通して考える企画シリーズ。
2022年10月10日は、タンパク質を多く含み、休耕地の有効活用の可能性が考えられ、日本で使われる味噌・醤油といった調味料や発酵食の納豆、そして食材として多く用いられる豆腐の材料となる大豆と、海藻類の未来の食材の可能性を探る「豆と海藻」を企画した。
イタリア料理・cenciのオーナーシェフ、坂本健が提案するこれからの食卓でいただきたい食事の提案を提供。大豆は、良質なタンパク質を多く含み味噌・納豆といった発酵食としても親しまれています。これからの主食になる可能性が高いこの食材と、日本海の海藻を用いた韓国料理コングクス(豆乳ラーメン)をアレンジしたあたたかい豆乳麺と、台湾のデザート豆花(トーファ)の京丹後バージョンをお楽しみいただく食のイベントを開催しました。
器は、新里明士が土窯の窯開けとして制作した新作と間人の土を釉薬に用いたどんぶり。そして中川周士のスプーンとお膳という組み合わせで提供しました。
日時
10月10日(月・祝)
会場
間人スタジオ
参加費
2,500円(展覧会の鑑賞料含む)
定員
各回8人(①12:00-13:00、②13:00-14:00)
豆乳麺
「豆」は日本で様々な発酵食品、調味料に使われており、この先も食文化として食べ続けていくであろう豆の可能性を考えた料理を提案。 出汁は舞鶴から規格外の海老を仕入れ、鳥のミンチとともに豆乳を合わせて。麺は黄えんどう豆を100%使ったグルテンフリーのものが使われています。
麺碗は地元の土を用いた釉薬が用いられています。
海藻水キムチ
海藻を育てることで海が豊かになり、魚が戻ってくるという実証がされており、海の中にはまだまだ知られていない海藻がたくさんあり、全体の0.1%くらいしか海藻は食べられていないと坂本シェフに教えてもらいました。魚が減ってきている中で、魚の養殖をしなくても海藻を育てることで魚が戻ってくれば、天然の力で資源が回復する。海藻は今後も食べ続けられるだろうし、その中で美味しいものを見つけて育てていけば海も豊かになり、もっと色んな調理法を試していけるのではないか。 今回は豆乳麺の味変として、水キムチを作る要領で発酵させた野菜と海藻の上に、玉ねぎを発酵させた麹を合わせた豆板醤を添えた、cenciと発酵人・楠修二とのコラボレーションです。
小鉢とグラスはPONTEの佐藤聡作。
豆花(トーファ)
デザートは台湾のお菓子の豆花。豆乳を寒天で固め、その上にカカオのチョコレートに使わない外皮の殻を水で煮出したカカオティーと粗糖、きび糖、はす粉を練り上げてカカオ餅を添えて。
器は新里明士と加藤貴也が丹後町宮の空き地に1から作った窯で初めて焼いた、地元の土を使ったオレンジ色と籾殻による灰色が混ざり合った器を使用。
<イベント風景>